富士堂鍼灸マッサジー治療院院長

                   長森 夏弥子

 最近、美容鍼を受けたい方が増える傾向にあり希望者の中には男性の方もいる。

 美容に良い効果を得る為に直接顔に刺激するのが必要ですが、弁証による全身治療がもっと効果があるのを感じる。例えば顔色が悪い、顔の浮腫み、筋力活性化の低下という主訴で来院する方が見受けられる。詳しく聞くと現代人で仕事時間が長く超忙しく、しかも毎日不規則な生活をして精神的、肉体的にボロボロ状態となり治療院に駆け込んで救いを求める。この場合、顔に鍼を行わずリラックスさせ疲労を取る鍼治療を行うだけで置鍼の間に殆どの方は気持がよく寝てしまう。そして抜鍼の後、顔色がよくなり目は輝き心神共すっきりして治療院を出て行く。また皺や肝斑、たるみなどに対し局部に適切な刺激を弁証取穴と合わせて治療を行えば必ず良い結果が見られる。

皆さんは美容鍼を嫌がらず自分のスキルアップの為に積極的に行いましょう。

 

「医道の日本」2013年1月号新年のことばに掲載